変形性膝関節症の主な症状

それでは、変形性膝関節症にみられる主な症状について説明しましょう。

1)疼痛(関節の痛み)

変形性膝関節症の患者さんの殆どの方に、膝関節の痛みが生じます。その疼痛の殆どは、歩行したり、立ちしゃがみをしたり、階段の上り下りなどのいわゆる「運動時痛」です。安静にしている時でも痛みがでる「安静時痛」は非常に少ないので、この場合は他の疾患も考える必要があります。

痛みの部位は、変形している部位によりますが、通常は内側タイプが多いため、関節の内側に痛みを生じる事が多くなります。

2)可動域制限(膝関節の曲げ伸ばしの制限)

ある程度進行してくると、膝関節の屈曲(まげる)動作や伸展(のばす)動作に制限が生じてきます。曲がりが制限されてくると、「正座ができない」として外来を受診される患者さんが少なくありません。ただ、軽度の制限であれば日常生活に大きな支障はありません。

3)関節水腫(関節に水がたまる)

関節炎によって、関節の中に水がたまる事があります。この場合、膝関節が腫れぼったい、膝が重だるいといった症状になってきます。頻繁に水を抜くのは良くありませんが、ある程度の貯留が認められる場合には、抜くことが必要になってきます。

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