関節リウマチとは

関節リウマチは、関節に炎症が起こって、関節が腫れてしまったり、痛みを引き起こす病気です。

女性に多く、男女比は1:4と言われています。多くは、30~50歳前後で発症することが多く、若者から高齢者全般にまで及びます。

原因

はっきりとした原因は明らかにされていません。ただし、「自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)」の一つであると考えられています。

自己免疫疾患

体の中に、最近やウイルスなどの異物が進入してくると、体の中ではその異物に対して攻撃して、排除しようとする反応が起きます。これを「免疫反応」といいます。

正常な体では、この反応は正常に機能して、異物と自分の細胞を見分ける事が出来るため、異物だけを選んで攻撃する事が出来るのです。
しかしながら、免疫機能に異常が生じると、異物と自分の細胞との区別がつかずに、自分自身の細胞を攻撃してしまうことが起こります。そうなると、様々な病気が引き起こされてしまいます。このようにして起こったさまざまな病気の総称を「自己免疫性疾患」と言います。

機序(きじょ)

関節リウマチでは、関節を覆っている関節包という関節の袋の内側にあり滑膜(かつまく)が炎症を起して増殖してきます。すると、骨や軟骨が徐々に破壊されていきます。
この関節炎は全身どこの関節にも生じる可能性があります。多くは、手足の指の関節に痛みや腫れを伴いますが、やがて肘や肩、膝関節、そして股関節などにも広がっていきます。

症状

膝関節に関節リウマチが生じると、膝が腫れてこわばり感が出てきます。やがて、徐々に骨が崩れてきて(骨びらん)、さらには炎症が軟骨にも拡大していきます。そうなると軟膏が薄くなって骨同士が擦れるようになって痛みを感じるようになります。
進行して末期になってくると、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)がつぶれてかたまってしまい、膝関節として全く動かなくなってしまう事もあります。

治療

関節リウマチの治療は、抗リウマチ薬やステロイド剤、痛み止めの薬などの薬物療法が主流です。また、リハビリテーションなどの運動療法も併用します。近年では、生物製剤も使用されるようになってきました。なお、関節の破壊が強い場合は人工関節置換術の手術療法の適応になります。

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